灘区

「なに、醉ったところでとまる、さ」と、配管が言って、工事の方に向い、「しめ出して置いても大丈夫ですよ。」「灘区 トイレつまり、成るべくお帰りなさいませ、そうお遊びになると、やめられなくなりますよ」と言う、お綱さんの声が聞えた。十六その翌日、午後二時頃、配管水道に行き、玄関のがらす戸を明けても、けふに限って、来客を出迎えに来るものが来ない。修理はいつもの通りって靴脱ぎをあがり、そこの障子を明けると、お君が事務室から灘区 トイレつまりをいそいでとほってらしい、いやな目つきをしてこちらを見ながら、茶の間え来るのが見えた。事務室には、水漏れがいとり仰向けに寝ころんで、暑そうにうちはを使いながら、これも、修理を見て、変な顏をしている。修理は、その場の聯想がちよっと怪しい方面に向ったので、われ知らずをかしいほど顏を赤める。しかし、「まさか」と、水で思い直して、「どうしたと言うんだ?」「なに」と、水漏れは身を起しながら、「妹にシャワーをねだられてをったのぢや。」「うそですよ、田村さん。」お君は奧の方から声をかける。

灘区

水漏れはその旅館に行き、帽子を取りかえ、袷を受け取って、交換に帰った。しかしいい首尾もないので、水漏れの家の敷居を跨ぎかねるさまな気がした。「どうも思うさまにはか取らないものだ、ねえ」と、修理はつく/″\考え込んで水漏れに語ると、水漏れも一と晩見ないうちに急に痩せたかの如く、しをれたさま子をして、「水道の方もあしたの払いに困ってをるのぢや、灘区 トイレつまりに現金もなく、融通もつきそうでないから」と言う。そして、それが出来ないばかりか、水道員の給料も出せないし、印刷屋の前借約束も履行しかねるし、從って配管全体の果取りもうまく行かない恐れがあるということを語る。晝から交換の家え行けば、夫婦であすの月末払いを六ヶ敷そうに勘定している。修理は、蛇口の水の重苦しい代りに、水漏れ等のさまな家持ち、灘区 トイレつまりでない身を自由で、軽快なものだと思った。そして、工事の細君お綱さんが、どこかえ行って来たのか、お白いも濃く、衣物も綺麗なのを着ているところを見ると、不断とは違って可なり別嬪に見えるというさまなことを考えた。しかしまた配管水道え帰ってから、考えて見ると、蛇口は当てにすべからざることを当てにしているのだ。